万座温泉は志賀高原や草津温泉に近い標高１，８００ｍと雲よりも高い温泉地帯です。そのため初冬といえども寒さも格別厳しく、自然の厳し世界からホテルに入るとそこはまるで別世界に足を踏み入れたような心境です。柔らかな乳白色の温泉の暖かさ、温泉施設スタッフの暖かなおもてなし、外の吹雪とのギャップが大変大きく、なにかやさしいものに包まれている安心感により、それだけで幸せがこみ上げてくるそんな温泉郷です。

万座温泉は温泉成分が濃厚で少し空色がかった乳白色の硫黄泉が多い温泉地帯、ここ万座温泉 日進舘（旧 万座温泉ホテル)泉質の異なる９つの浴槽があります。特に大浴場、長寿の湯内の苦湯風呂は濃厚に白濁したにごり湯。昔ながらの湯治場の雰囲気を随所に残す老舗温泉旅館です。

ここの大浴場、長寿の湯はいまどき珍しい木を多用した大浴場で、建物だけでなく手すりや床材、湯船までほとんどが木製で、長い間温泉成分にさらされた木肌は、木目が粗く浮き出た古代木のようになっています。天井付近の柱などは長年の湯気でしみになっていて時代劇か歴史書の墨絵の世界にタイムスリップしたような、ちょっと異次元の温泉です。しかも浴場内は外気との温度差の為、時折同じ浴槽内の人たちの顔が見えなくなるぐらいの、ゆけむりとゆうより濃霧近い湯気が発生し白熱電球の明かりで薄っすらと照らし出される濁り湯とほのかな硫黄の香り、太い木材を組んでできた大きな湯船にどっぷりつかると他の温泉ではなかなか味わえない癒しの空間です。心も体もリラックスしてなにか懐かしい大きなものに包まれたような感覚で不思議と落ち着きます。

昼間は日帰り入浴（立ち寄り湯）もやっています。宿泊の場合、夜８時〜９時の間ロビーでライブをやっていますが泉堅ショーなど色々なショーが行われていますが、ロビーの特設会場の裏側が抜け道になっていますのでそのまま長寿の湯へは抜けられます。

ここ万座温泉は群馬県吾妻郡嬬恋村にあり野菜から山菜まで取れたての新鮮なものを惜しげもなくテーブルに並べられます。メタボリックな方も一発で治りそうなぐらいの自然の力を食べつくすそんなおいしい料理がたくさんでます。 （写真は「ごまわやさし」時代の標準コース追加料理なし現在夕食もバイキング形式になっています。）
朝食はバイキング形式、好きなものを一づつつまんでいくと、いつの間にか和洋折衷状態です。ますは群馬の新鮮牛乳やねぎやこんにゃくなどの地元産野菜料理から、なんと言っても地元嬬恋産の朝つみ嬬恋キャベツや白菜の漬物など甘みや歯ごたえが格別違います。そうしているうちに朝も食べすぎです。
お昼は売店向かいのカフェ＆バーで、うろ覚えですが「熊笹うどん」など季節に応じてさまざまなメニューがあります。食べ過ぎた胃を休められる軽食です。またエントランスとの湧き水コーナーやロビー前の無料の熊笹のお茶コーナでひといきつけます。温泉に入るときはアルコール以外の方法で、たっぷり水分補給をしてください。

新館側　万天の湯	露天風呂　極楽湯
牛池側に位置する新しいお風呂です。この日進館で一番高い位置にある温泉で夏は新緑、秋は紅葉、冬は一面森の雪景色が眺められます。 フロント横2Fエレベータから4Fへ渡り廊下(廊下には世界各国の子供が書いた料理の絵が、中には・・・の料理も)から別館エレベータ4Fから6Fへ、そして案内に従い別館から新館湯房へ。	湯畑側に近く、脱衣場と露天風呂の間が長い廊下でしかも途中折れ曲がっているので、脱衣場を出てしばらく素っ裸で歩くとなかなか露天風呂に着かないので、露天風呂でない別の通路を素っ裸で歩いているのではと不安になるぐらい長いです。しかも冬なら吹き降ろしの冷たい風や吹雪が容赦なく吹きつけ震えながら恐る恐るすすむと露天風呂が現れます。
大浴場　長寿の湯　の様子	大浴場　長寿の湯　苦湯
大浴場、長寿の湯は内湯の姥湯、苦湯、滝湯・真湯と外湯の姥苦湯・さゝ湯と６種の湯船でそれぞれ異なるお風呂を堪能できます。浴場の造りも湯船はもちろん床まで木製で冬は濃霧が立ち込めとても雰囲気のある温泉です。湯船の木は長年硫黄などで溶かされ繊維質が木目状に毛羽たったじゅうたんのようになっていてそこに湯の花が薄っすら表面に付着しています。なでるとミルクのように滑って湯の花を集めることが出来ます。中でも中央にでんとある苦湯は濃厚で、日ごろの殺伐とした生活の疲れや旅の疲れを癒します。
貸切家族風呂　円満の湯
有料・予約制　車椅子などでも利用できるそうです。

以前あった畑側の浴場、新館が出来るとともに閉鎖された渋い湯治場風で鉄湯とラジウム湯がありました （現在写真の場所、温泉場は閉鎖されています）
さすがに標高１，８００ｍのことろだけあって空気が澄んでいるので部屋の電気を消すと部屋の窓から満点の星空が眺めるとが出来ます。まるで自然のプラネタリウム、突然の星空の出現にそして徐々目が暗闇になれていくに従い満天の夜空に吸い込まれる感覚がたまりません。しかし窓を開けると寒いです。 （撮影は別館の客室窓より）
朝日の様子 （撮影は別館の客室窓より）

▼万座温泉ホテル　大浴場入り口の堂野夢酔さんの水墨画　万座極楽布袋図
「現し世の病る人々救わんと　神産み給う万座の出湯　(日進館・五代目館主)」と書いてあります。この言葉はこの館のいたるところに書いてあります。

説明書きに「万座極楽布袋図」と書いてあるので罰当たりな想像で恐縮なのですが。七福神の一柱である布袋さまが普段は人々富貴繁栄、災いを除け富を導き癒しなどを与えるとされる忙しい神さまですが。自分の為のご褒美として、商売道具のいろいろ詰まった重い堪忍袋を一旦下界に置いてここに湯治に来て腰痛、関節痛、肩こりなどや仕事・人間関係などメンタル的なこともしばし一切わすれ無精ひげを生やして温泉につかっているいる様子に見えます。

背景の山は展望風呂も大浴場長寿の湯も同じ方向なので見えます。（写真下　湯畑）
絵の左側に熊笹があるので展望露天風呂「極楽湯」と思われます。うさぎさんは、このホテルのトレードマーク？なのでしょうか正面玄関側の駐車場に新設のうさぎとその仲間たちの小屋があります。日によっては脱走（散歩）したうさぎが駐車場や玄関前で遊んでいるのを見ることができます。私が宿泊したときは玄関横でスタッフがあげた嬬恋キャベツをおいしそうにかじっていました。

チェックイン直後に見るこの絵は神さまの極楽な入浴シーンと見えますが、チェックアウト時間が迫ってくるころには、このホテルの宿泊プランにある湯治プラン（３泊〜３０泊）の人々がたらふく食べてこうなった人間様の図ともとれるうらやましくもありちょっと不思議な雰囲気を醸し出しています。こんなところで湯治をすると人生かわるかもしれません。（どっちの方向に変わるか不明ですが）

湯畑・地獄谷 上信越高原国立公園　万座園地 薬師堂・熊四郎岩窟、熊四郎歩道があります。この周りはスキー場です。 この正面方向に白根山があります。
近くの牛池の様子 （なにか出てきそうな池です。河童は居ないようです）奥の方にアシやコケ生い茂る湿地帯（湿原）や「かたらいの森」があり木道でつながっています。

初めての方がゆけむり館に宿泊すると驚くのは、ロビーからの道のりはエレベータ乗り換え有で、階段多数有のまるでアリの巣、迷路、神経衰弱とおもわれるでしょう。フロントの方の館内施設説明は５分以上１５分ぐらいえんえんとしゃべれるぐらい複雑です。ゆけむり館など遠い深層部の部屋をを出るときは「かえってこれますように」と祈るぐらい複雑です。足の不自由な方は本館か新館をお薦めします。そのような方が予約する場合、直接ホテルに問い合わせるか、旅行代理店などで確認してもらうようにしたほうがよいと思います。

部屋の状態 名称 部屋 トイレ・洗面所 大浴場 万天の湯 露天風呂 料金 バリアフリー※ 新館 洋室 有（一部バス有） 中 最近 遠い 13,000〜 エレベータ乗継あり 本館 和室 洋室 有 最近 近い 遠い 10,500〜 足の不自由な方にお薦め 別館 和室 洋室 有 中 中 中 8,500〜 エレベータ・一部階段あり ゆけむり館 和室 共同 遠い かなり遠い 近い 6,500〜 エレベータ乗継・階段あり 大浴場は本館ロビー・メインダイニングのある玄関側にあります。上記露天風呂距離は館内通過での距離目安です。露天風呂は玄関の専用の履物を借りて外周りを回ると約３０ｍ（坂）しかありません。 料金は一泊２食時（２名以上の一人分料金）の目安です季節や購入ルートによりかなり変動しますので旅行代理店やホテルのホームページで確認してください。 ※表は目安です。足の不自由な方や車椅子の方は事前にホテル側に確認してください。

１１月の万座ハイウェイ道路の様子

▼万座温泉ホテル（日進館）公式サイト
http://www.manza.co.jp/