自然エネルギー・太陽電池利用と言うと巷では、チームマイナス６％とか、二酸化炭素（Co2)）削減などの環境問題などの切り札として、いろいろ取り上げられていますが、そのような大それた目的ではなく、災害などでライフラインが使えなくなったとき、携帯を充電する一つの手段として検討してみました。

携帯が使い続けられればテレビ、メール、電話、カメラ、懐中電灯（撮影用ライトであるがそこそこ明るい）、デジタルラジオ・音楽プレーヤー、GPS地図など、一通りのことがこの小さな一台で使え役に立つと思おもいますが、消費電流は小さくても充電する電源の継続的確保が問題になります。

ライフラインが途絶えたときの電源確保手段を検討すると、発電時間が長いとされるエコスロットル付きのインバータエンジン式発電機などがありますが、高価でオイル点検や可燃物の燃料の保存などの日頃のメンテナンスや準備がしっかりしていないと急場のとき、エンジンがかからないなど取扱いが面倒です。太陽電池や燃料電池などで充電できる災害用機器は、自治体向け防災用は市販されているようですが、とても高価で手が出せません。民生用の小さな太陽電池が付いた低価格のものもありますが、とても実用的に充電できるとは思えません。

災害時やキャンプなどで頻繁なリチウム電池の充放電に耐えられる実用的レベルの物を、ありふれた材料と最近低価格化高性能化するコンパクトな太陽電池モジュール充電できるか実験してみました。

系統連係型太陽光発電や専用の独立型太陽光発電のようなしっかりしたシステムではないので、とりあえず目標は安定した５V５００ｍAが取り出せることとしました。５V５００ｍAあれば、携帯でもリチウム電池式の外部バッテリーでも充電可能なので、USBの電源規格を満足するものを目指しました。市販の太陽電池充放電コントローラは１２V以上の電圧用なので２段加えると効率が著しく落ちるので、市販の入力電圧がワイドなモジュールタイプのDC/DCコンバーターを流用し直接変換する方法にしました。

秋月電子通商のDC/DCコンバータキットを使用しています。

▼太陽電池で携帯をフル充電する
太陽電池で充電している様子 （コンバータの取扱いを間違うと携帯を破壊するので、供試体の携帯はMNPで現在は使用していないものを生贄としています。太陽電池は直流で電圧が意外と高いので汗ばんだ手で裸線や端子は触らないこと！、この小さな太陽電池で無負荷時DC32Vでます。）
太陽電池の高い電圧をDC/DCコンバーターで５Vに変換しUSBコネクタ経由で市販のUSB携帯充電ケーブルで携帯を充電
DC/DCコンバーター (秋月で250円のHRD051R5E 使用) 秋月で購入したドライバ不要のワンプッシュロックターミナルブロックで裸線が接続できるようにしていますので、USB端子は、みの虫クリップに即変更可能にしています。

▼ついでに緊急用 鉛蓄電池用充電器

こちらは、秋月のKIC-125キットを使用、少し大きめのバッテリーを充電するために流用したDC/DCコンバーターです。出力電圧はポテンションメータ（標準はボリュームであるが多回転トリマVRタイプに部品を変更）で微調可変設定が可能にし、１３．８Vに設定しています。（ディープサイクルバッテリーならもっと高い設定が必要です） オートキャンプ場などでエンジンをかけずにちょっとだけ電装品を使う場合のバッテリー上がりの保険として使用をもくろんでいます。