イタリア料理などで欠かせないハーブのバジルは、結構生命力のある植物で、家庭菜園で簡単に作ることが出来ます。家の隙間やベランダなどでも、Ａ４コピー用紙程度の場所があれば、はじめることが出来ます。多少日当たりが悪くてもすくすく育ちます。お店で購入するとそこそこいい値段がしますが、自分で育てると安くてスーパーのものより緑色鮮やかで、独特の香り（芳香）が病み付きになります。スパゲティ（パスタ）、やピザ（イタリア風ピッツァ）などにトマトとチーズなどと一緒に食べれば専門店顔負けの家庭料理の出来上がりです。家庭菜園なので料理出来上がり直前に採取して取れたてを使えます。スーパーなどのものより格段に香り立つものを、すぐ食卓に上げることができます。殺菌作用、消化促進作用もあり地産地消、フードマイレージ低減などの環境問題にも貢献します。

【種から育てる】
低コストで、いっぱい育てる場合は、種から育てるほうがお得ですｌ。種はおよそ１００円〜２００円程度で購入可能で小さい種が数十個から数百個程度の種が入っています。発芽率６０％程度ですが、かなりの株数入っていることになります。１袋を小分けにして風通しの良い高温多湿にならない場所で大切に保管し少量づつ使えば発芽率は低下しますが、２〜３年に分けて使うこともできます。

暖かい地域なら４月、５月に、寒い地域なら５月、６月に種まきをします。路地植えの場合、１�u当たり苦土石灰１００ｇ、完熟堆肥２ｋｇと有機配合肥料８０ｇを施し、２０〜３０ｃｍ間隔で２〜３粒ずつ点撒きします。光が当たるほうがよく発芽するので土は薄くかける程度です。鉢やプランターなどならあらかじめ生育に最適な状態に調整された元肥入りの有機培養土などを購入すると、種まきみずやりだけで簡単に始められます。

プランター以外でもＡ４〜Ａ３サイズなど狭いスペースを利用する場合、苦土石灰などや肥料など入れすぎたりするとバジルの生育が悪くなるか最悪枯れてしまいますので、培養土などを利用すると簡単に土作りできます。

【苗から育てる】
少ないスペースか、少量の株で育てる場合は、苗を購入するほうが確実です。

【挿し芽で増やす】
バジルは生命力が強い為、挿し芽、挿し枝で殖やすこともできます。

【栽培のポイント】
乾燥に弱いので、表面の土が乾いたら水をタップリやります。生育が盛んになると栄養も必要になりますので、追肥などします。プランターなどでしばらく収穫すると土が減って根が見えてきた場合は、風などで倒れやすくなりますので、土を足してあげます。本葉１０枚以上になったら芯を摘んでわき枝を伸ばします。スペースにゆとりがあれば芯を挿し芽に使い殖やすことも。花穂が出たらそのままにしていると葉ば硬くなりますので早めに摘み取ります。

種は非常に小さいしかもたくさん入っています。		市販の苗で（スイートバジル）

	５月頃から食べられるようになり、６月〜１０月頃まで収穫できます。（写真は６月）６月〜９月は盛んに成長します。下の硬い葉は残して上から丁度良い大きさの若葉を手で摘みます。切れの良い園芸はさみなどの刃物を使うと幹が痛みます、指の腹と爪で押しつぶすように切り取ります。
	大きな葉が１０枚以上生えたら２〜３割収穫しても大丈夫です。日当たりや養分、水分が十分にあれば一週間程度で復活しますので、また収穫できます。
	上側の新し大きなものを少し残して食べていきます。親指のつめと人差し指の腹などで大葉の茎部分を押し切るようにつぶし切りし収穫します。鋏などを使うと樹液が止まらず株が疲労します。下の方の大きい葉も食べられますが、上の艶々した葉を食べて下のほう方は残すようにします。
	ある程度大きくなったら、風などで倒れたりしますのでこれ以上高くならないように、成長点を摘みます。最上部の芽、成長点を摘むとそれ以上上には成長しなくなります。変わりに横から成長点が生えてきて株が低くなります。
	家庭菜園なので取れたてが使えます
	台所近くで栽培すれば、手抜き料理も立派なイタリアン風の香りになります。
	冷凍ピザーに、チーズを追加し、食べる直前にバジルを載せると、安売り冷凍ピザも見違えます。

風味のある大きい葉を育てるには、有機肥料がお勧めです。

醗酵粒状の鶏糞、醗酵していない乾燥タイプの鶏ふんは、匂いがきついので（特に雨上がり）家庭菜園では使用しないほうが良いでしょう。	醗酵しているので匂いも少ない、カビが生えるが問題なく	手のひらサイズの面積あたり、スプーン大さじ１杯程度まく

有機肥料の保管はぬらさないように、風通しが多少よいところに、保管時もまいた後も虫が付く場合があるので、有機肥料が苦手なかたは、ハイポネックスジャパンのマグアンプKなどの化学肥料が便利です。マグアンプは土の上にばら撒くだけで日数をかけてゆっくりと溶け出す化学肥料です。小粒で約2ヶ月、中粒で約1年、大粒で約2年もちますのでそのあいだ追肥（あとから肥料を定期的に追加する作業）手間がかかりません。また日照条件が悪い場合は、コスモ石油のアラ（ALA：５−アミノレブリン酸）と窒素、リン酸、カリ配合の液肥（液体化学肥料）ペンタガーデンなどが簡単です。 この液体化学肥料は、1週間に1回程度水に薄めて使います。液肥は効果が早いですが有機肥料やマグアンプのような固形に比べ巻きすぎたとき除去しづらい為、水で薄める濃度を間違えて高濃度の肥料をまいた場合に植物が枯れる場合がありますので注意が必要です。

芋虫系は、下から見ると隠れているので、ピンセットなどでつまんで、処分します。そこらへんに投げると、数メートルなら戻ってきますので止めをさします。昼活動型（主に緑系））と夜近所に潜んでいて２２時頃活動（茶色系）するタイプもいます。	アブラムシなどは、翌日でも食べられる、でんぷん系の殺虫剤（米のとき汁や、残りご飯をおかゆを状にどろどろにしたものでも可、それを刷毛で塗るとアブラムシは窒息死＋乾燥して身動き取れなくなります。）、３日後なら食べられる、や天然成分の木酢液、竹酢液や界面活性剤系や合成ピレスロイドなど家庭菜園用の無農薬、低農薬があります。無農薬を行うと芋虫に蟷螂、カエル、鳥が、アブラムシにてんとう虫が手伝ってくれる場合があります。

周辺の植物やバジルの葉っぱに虫食いが発生したら、よく探すと葉の裏（主に緑色の芋虫）や紫蘇の生えている地面の周辺に芋虫（夜など茶色系芋虫）が隠れている場合が、あります。栽培量が少ない場合は、箸や園芸バサミで処分すると無農薬化も可能です。

葉に虫食いがある場合、蛾や蝶などの幼虫（芋虫）が居る可能性があります。

幼虫がふ化すると、バジルの栄養ですぐ育ってしまいます。そしてあっとゆう間に食い尽くされます。これらの幼虫は鳥が天敵な為、昼間には見つからないように巧みに隠れています。見つけ出し割り箸やピンセットで処分できれば無農薬化も可能です。それがだめなら自家製無農薬野菜をあきらめ誘殺剤など農薬類の出動が必要です。バラ・菊などの花用、鑑賞植物用の殺虫剤は農薬が残留するのでシソには使えません。野菜用を使います。農薬によっては使用回数、散布後収穫可能になるまでの日数が記載されていますので注意してください。

あまり芋虫の発生が多い場合は、蝶や蛾などが近づけないように、虫除けの網をはると良い場合があります。ある程度植えつける面積がある場合は、出来るだけ連続で同じ品種を植えないで間を空けるか、間に違う野菜を植えると、虫の移動が鈍る場合があります。芋虫、毛虫などは食べ物がなくなると数メートルは移動しますが。食べ物がある場合、間に色の違う植物が１ｍあると移動しない場合があります。

また害虫の種類によっては、新鮮な新芽を黄色の色だけで判断して移動するので、黄色い容器に水などを張ると間違って入ってくる場合があります。水は３日に１回変えないとぼうふらがわきますので注意が必要、銅線（メッキ、被服なしの純銅）か大きめの容器を日陰においてめだかをいれるとボウフラを防止できます。 工夫により減農薬から無農薬まで可能です。